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2005年06月11日

OSCE制度の行方

医学教育推進センターのY岡先生に、果たして来年以降のOSCEはK大では自由受験となるのかどうかの件について話す機会があった。

このOSCE制度、詳しく聞いてみると実は国(政府や厚生労働省や文部科学省)は一切関与していないらしい。正確に言うと、20世紀末から21世紀初頭にかけて国がプチ国家試験として導入しようとしたが様々なオトナの事情により計画途上で断念(サジを投げた)する形になったのだが、T京医大等いくつかの大学の提案によって「有志大学により実施される実技試験」として登場したのがOSCE制度だというのだ。

T京医大ほか関東平野の7~8大学が「国家試験がやらないのなら私家試験で実技テストをやろう」と寄り集まって作ったのがOSCEの原型。つまりこれは大学に義務づけられているわけでもなく、厚生労働省など国の省庁が絡んでいるわけでもないのでこれがないと医師免許取得に響くということもない。大学受験時の「業者テスト(入試模擬試験)」程度の存在感でしかなかった。

ところが世間は大学医学教育改革ブーム。偏差値偏重・知識重視の医学部教育はY浜国立大付属病院の患者取り違えミスを機に吹き荒れた「医療界叩き」の流れの中で見直しを迫られた。そこに「実技系試験(OSCE)を有志大学だけで集まって作るらしい」とのニュースが流れたものだから、関東平野以外の大学も次々とこのOSCE制度への加入を希望した。するといつのまにか「OSCE制度に加入することは教育改革の必要条件(逆に言うと、OSCEしない大学は時代遅れ)」というような雰囲気になり、結局7大学程度から始まったOSCE制度は数年後には日本の全ての医学部が加入する巨大制度になってしまった、ということだそうだ。

国は関与しておらず大学相互の相談によってOSCE制度が形作られているので各大学の主張が衝突すればまとめ役がいないために議論は紛糾する。今のOSCE制度分裂の危機は厚生労働省などのトップが不在のままに有志連合が試験制度を拡張しすぎた結果であるとも言えるが、現時点で全医学部が参加しているこのOSCE制度は数年後にはいくつかの脱退大学が出現しないとも言えない。そういう雰囲気らしい。

Y岡先生その他からの情報をまとめると上記のような感じになる。というわけで、今の4回生まではおそらく現行OSCE制度に従うと思われるが、それよりも若い学年がOSCEを受験する頃にはどのような制度に衣替えしているか予想は付かない。僕らが数年前に受験した大学入試センター試験も某NGOが「より基礎的で教科書の内容理解に即した共通試験(第二センター試験)」というものを来年から作るようだし、英検とTOEFL・TOEICの対立は続いているし、今後は各業界・各分野「統一試験の群雄割拠」とでもいうべき、制度乱立の時代がしばらく続くかもしれない。

2005/06/11(土曜日)11:28

投稿者 soso : 2005年06月14日 12:17

オスキー制度がこんなことになっているとはつゆ知りませんでした。うちの大学では当たり前のように受けさせられましたからね。
やっぱり大学によって中央の意向に素直に従うところと反骨精神あふれるところがあると言うことですかね。けっこう興味深いです。続報をご存じの人がいたら、話を聞かせて欲しい。

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OSCE制度の危機? from 絵日記倉庫ブログ - souko blog : 2005年06月11日 11:51

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